diary

加筆修正はめっちゃする

ごめんね

愛しきれなかった時に口をついて出る言葉なのか。人が私にごめんねと言った。謝ることはひとつもないよ。ありがとう。

私もごめんねでいっぱいだ。お父さんとお母さんの寿命を何年縮めてしまったのだろう。お父さんとお母さんが受け取れるはずだった幸せを、私はどれだけ奪ったんだろう。あげられるだけの全部をくれた。全部踏みにじってだめにした。

私が私でさえなければよかった。嘘のない心でそう思う。どんな子が生まれても愛してくれただろう。ほかの子が生まれてくれて全然よかった。みんなに幸せになってほしかった。
言ってもしかたがないのはわかる。生まれたからには背負わなければいけない。

私が価値のある何事かを為して、人から感謝される人物になって、二人のおかげですと言うのだと、それを握りしめて生きてきた。そのうち命のリミットを考えるようになって、今ではお願いだから長生きしてほしいと顔を見る度思うけど、言おうとすると声が震える。償いきれる分をとうに超えてしまった。

悲しませるために生まれてきたわけじゃない。本当に違う。悲しまなくていいはずの人、全部の悲しみを私にほしい。

私は私としてしか生きられないから、それに徹するつもりだ。この項でそんなもの書きたくない。何もかもまっさらに戻して、大好きとありがとうを伝えられたら。

 

一本の線 - diary